副業を始めると、「帳簿ってつけないといけないの?」と気になる人は多いと思います。答えは、副業の所得が事業所得なのか、雑所得なのかで変わります。
事業所得なら:記帳と保存の義務がある
国税庁は、事業所得・不動産所得・山林所得がある人は、帳簿をつけて保存する義務があるとしています。国税庁の案内では、所得税の申告が必要ない人も含みます。
ただし、記帳は簡易な方法でもよいとされています。取引ごとではなく、日々の売上・仕入れ・経費の合計をまとめて書く形でもかまいません。
保存する期間は、次のとおりです。
- 収入や経費を書いた帳簿:7年
- 請求書、納品書、領収書などの書類:5年
雑所得なら:収入の規模によって決まる
会社員の副業の多くは、業務に係る雑所得になります。国税庁は、副業の収入のうち、営利を目的として続けているものをこう呼んでいます。この場合、事業所得のような記帳の義務は書かれていません。義務が出てくるのは、収入が大きくなってからです。
- 前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円を超える場合:請求書や領収書など、現金や預金の出し入れのときに作った書類を5年保存する
- 前々年の収入が1,000万円を超える場合:確定申告書に、収入や経費の内訳を書いた書類(収支内訳書など)を付ける
つまり、始めたばかりの小さな副業なら、雑所得としての帳簿の義務は、ほとんどの人にはかかりません。
義務がなくても、記録は残しておく
ここからはツミキの考えです。義務がなくても、売上と経費の記録は残しておくことをおすすめします。理由は3つあります。
- 確定申告がいるかを判断するため:20万円のルールは、売上ではなく、売上から経費を引いた所得で判定します。記録がないと、自分がどちらか分かりません
- 経費を説明するため:経費は、あとで聞かれたときに説明できることが前提です(くわしくはこちら)
- 申告のときに困らないため:1年分を3月にまとめて思い出すのは大変です
やり方は、国税庁が言う「簡易な方法」で十分です。日付、内容、金額を、表計算ソフトやノートに書いておくだけでも、あとで自分を助けてくれます。
記録ができたら、売上と経費を入れて「副業の確定申告、必要?不要?かんたん判定」で確かめてみてください。全体の流れはこちらの図にまとめています。
まとめ
- 事業所得なら、帳簿をつけて保存する義務がある(簡易な方法でよい。帳簿7年、領収書など5年)
- 業務に係る雑所得なら、前々年の収入が300万円を超えると書類の保存義務、1,000万円を超えると収支内訳書などの添付
- 義務がなくても、売上と経費の記録は残しておくと、申告の判断と準備に役立つ